2008年07月13日

『疑似科学入門』

池内了さんの『疑似科学入門』を読む。ふと思い立ったので、普段読まないジャンルですが。

池内さんは疑似科学を3つに分けます。一つ目は占いなどの「まやかし」、二つ目は科学の誤用乱用悪用、三つ目は現状では科学に答えがわからないものに関する「極論」。この三つ目をあえて入れたところに池内さんの科学者としての誠実さが現れていると思います。

がしかし、この三つ目を入れることは危険な可能性を帯びていることに池内さん自身も気づいています。「二酸化炭素が地球温暖化の原因かはわからないが、予防措置として二酸化炭素の排出を削減しよう」という論理は、「ユダヤ人が人類の不幸の原因かはわからないが、予防措置としてユダヤ人を虐殺しよう」という論理と同じだから。したがって、この本を読んで簡単に納得してはいけない(それこそまさに疑似科学です)。この本自身をきちんと批評的に読むことを池内さんは薦めています。そのような込み入った姿勢をとらざるを得ないところを自覚しているあたり、池内さん、やっぱり誠実だわ。

posted by △ at 09:55| Comment(0) | TrackBack(0) | かんがえをかんがえる | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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