2008年12月10日

『赤×ピンク』

桜庭一樹さんの『赤×ピンク』を読む。直木賞を獲ると過去のライトノベル作品もちゃんと復刊されるということで、本当に本当によろこばしいことです。

舞台は廃校、そこで行われるのはキャットファイト。その戦士3人を視点人物にした、三つのつながっている短編が収録されています。といっても全体で一つのストーリーですので、カテゴリとしては長編小説に入ると思いますが。

さて、キャットファイトをおこなう少女達の傷と、そこからの脱出と脱出できなさと、そんな決して綺麗ではないもろもろがぎゅっと詰まった作品に、かなり強くノックアウトされました。細部をライトノベル的モチーフで書き飛ばしているあたりがちょっと残念だし、多分これが読者をせばめてしまう要因になるかもしれないけれど、桜庭さんの中に一貫して流れている「少女をあますところなく書く」というテーマが十分に展開されているので、すごくいろいろな人に読んでほしい。個人的な読書体験を表す言葉としては、「戦慄を覚えた」というのが多分一番適切だと思う。なんというか、震えるんですよ、文字通り。

ということで好きな作品です。オススメ。

posted by △ at 09:00| Comment(0) | TrackBack(1) | もじにいりびたる | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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