2009年03月14日

『作曲の技法』

小鍛冶邦隆さんの『作曲の技法』を読む。

この本、作曲の教科書っぽいですが、多分全然違うタイプの理論書です。「対位法」とか「ソナタ形式」とか、作曲のため所与のルールと思われていたかずかずの「技法」を、むしろ楽曲が発生していく自己組織性を駆動させる論理として語り直して行く、そんな本です。あるいは逆に、さまざまな作曲技法を、「音楽が生み出されいく運動性」という観点から一つの用語系の中に包含していく、そんな本です。要は音楽版「オートポイエーシス論」といいますか。

だから、この本は作曲の技法を学ぶというよりも、むしろヒューリスティックな一連の概念体系として参考にするための本だと捉えたほうがいいです。多分この方法論から作曲できるのは小鍛冶さん本人しかいない(苦笑)。

でも、この本を読んで小鍛冶さんの曲が聴きたくなりました。今までに何曲か聴いたことがあるんですが、どれもおそろしく精緻なエクリチュールで書かれているんですよね。未購入だったCD、買おうかな。

posted by △ at 14:08| Comment(0) | TrackBack(0) | みみをすます | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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