2010年03月05日

『カワイイパラダイムデザイン研究』

真壁智治さん、チームカワイイの『カワイイパラダイムデザイン研究』を読む。

「カワイイ」という要素を定性的にきちんと分析した上で論じていこうという、デザイン論の本。装丁も素敵だし、この本自体がとっても「カワイイ」。中身はだいぶ堅いですけどね。

さて、この本に関しては僕は大小いくつかの疑問が。第一に、カワイイパラダイムというものについて最初の章で語られるのですが、分析の結果を分析より前に記述されてしまうので、何か「トップダウン的に枠組を勝手に決められた」ように思えてしまう。分析のプロセスを書いて、その上で結果として文字通りのパラダイム=範型を提示してくれた方がよかったのではないか。

第二に、「カワイイ」意外にも新語が頻発され、議論が整理されたようにあまり見えない。さまざまな事象を貫く「カワイイ」を明晰に取り出すためには、「カワイイ」以外の言葉はもっと厳密なものにした方がわかりやすいのではないか。

第三に、分析は堅実なのに、その背景を語る言葉や「まとめ」の言葉がナイーブに過ぎる箇所が多い。個人的にはやはりジェンダーに関する記述が気になりました。統計もデータも出さずに現代の女性や男性についてそんなに簡単に決めつけを行ってよいのか。

ということで、デザイン論そのものに不得手な僕は核心のまわりをぐるぐると回ってしまったのでした。詳しい人の意見を聞いてみたい。
posted by △ at 14:56| Comment(0) | TrackBack(0) | かんがえをかんがえる | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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