2010年07月02日

『つぎはぎだらけの脳と心』

デイビッド・J・リンデンさん作、夏目大さん訳の『つぎはぎだらけの脳と心』を読む。

インテリジェントデザイン論って知っていますか?強大な知性を持った創造主が世界を現在のような形に設計した、というトンデモ科学思想のことです。この本は、「人間の脳の優れた機能は、きっと優れた創造主の設計思想に帰する」という脳版インテリジェントデザイン論の思想を科学的に否定する、読みやすくて面白い本です。

著者の主張は明確。人間の脳はあとからあとから機能を継ぎだしてできたものであって、一から設計したと考えるにはあまりに齟齬や無駄が多すぎる、しかし、この齟齬や無駄という偶然のできごとこそ、私たちの「人間らしさ」の根本要因なのだ、というのがそれです。さまざまな脳に関する知見をわかりやすく解説しながら、この明確なテーゼを読者に納得させようと筆者はストーリーを進めます。

脳研究の入門書としての側面が強く、もう少し全面的にインテリジェントデザイン論と対決してくれてもよいのにとは思いましたが、読みやすい本であるのは間違いありません。ぜひどうぞ。
posted by △ at 17:20| Comment(0) | TrackBack(0) | かんがえをかんがえる | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック