2008年06月19日

東京大学教養学部ピアノ演奏会

東京大学教養学部ピアノ演奏会を聴いてきました。

東京大学教養学部ピアノ演奏会
Steinway Piano Recital
Komaba, The University of Tokyo
2008年6月18日(水)18時00分(開場17時30分)
18:00 P.M., June 18 (Wed), 2008
コミュニケーション・プラザ音楽実習室
Music Practice Room, Communication Plaza, Komaba

辛島文雄ジャズ・ピアノ・トリオ
Fumio Karashima Jazz Piano Trio
辛島文雄(ピアノ)
Fumio Karashima (Piano)
川村 竜(ベース)
Ryu Kawamura (Bass)
高橋信之介(ドラム)
Shinnosuke Takahashi (Drums)

第一部はトリオで、第二部は最初はピアノソロ、後半トリオ。アンコールはトリオで2曲でした。すみません、セットリストをメモっておかなかったので曲目はなしで。

ジャズ初心者の僕としては、聴いてただただ「すげー」と思うばかりでしたが、一応音楽それ自体は初心者ではなかったので、ドラムスの高橋氏のすごさがかなり気になりました。いや、率直に言ってぶったまげた。もうね、知り合いの合唱人をみんな連れてって、「他人と音楽をするということはこういうことだ」と教えてやりたい(何様)。火花が散るんだよね、火花が。この種の「セッション」的なものって、即興か譜面通りに演奏するか、という違いに還元しがちなんだけれども、僕は絶対それだけじゃないと思う。間合いをあわせるとか、見はからうとか、呼吸にリズムを宿らせるとか、そういうことなの。そういうのってあらゆる音楽にとって絶対大事だと思う。

割とスタンダート中心の演奏会だったので、僕でも知ってる曲が多かったのもよかった(多分東大の客に合わせてくれたんだと思う。ありがたいことです)。辛島さんをとっかかりに今後もう少しジャズに深入りしてみよっかな。

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2008年06月05日

Abnormal Echo vol.5

Abnormal Echo vol.5を聴きにいく。一ノ瀬さん+石川さん目当てでしたが、イベント自体が面白かった。

Abnormal Echo vol.5
Open19:00 Start19:30
@千駄ヶ谷loop-line (http://www.loop-line.jp/)
出演 : 一ノ瀬響 + 石川高, xico, 0 comments

最初の団体は0comments。馬の顔のかぶり物+赤いつなぎのギタリスト男子、即興詩担当の坊主短パン男子、映像担当の男子の3人組。ギターとか壊したりして、若いですねー。最前列に座っていて壊れたギターの破片をもらったので、写真をアップしておきます(笑)。

次の団体はxico。PCを操作する端正なメガネ男子、同じくPCを操作するカワイイ系女子、CDJを操作するニット帽サングラスのややヒップホップの入った男子、ということでどんだけキャラが立った3人組なんだ!と登場した時から心の中で爆笑していたのですが(これはほめ言葉です)、パフォーマンスもかなりよかった。途中で「Just A Moment」という言葉を繰り返すところなんかは、明らかに「It’s Gonna Rain」を意識しているし、音楽IQがかなり高い。音は完全にプロのそれでした、と思ったら実際にメンバーの大庭さんはCDなんかもリリースしているわけね。ちょっとこれからちゃんとチェックしてみます。

最後は我らが響さまと高さま(笑)。

パフォーマンスは一ノ瀬さんのアルバムの素材を再加工して繋げていったものにリアルタイムで一ノ瀬さんのキーボード、石川さんの笙が重なる感じ。ただ、音源がばっちりできていたというわけではないようで、即興性の非常に強いパフォーマンスのように見えました(耳には作りこまれたもののように聞こえるからまたすごいんだけど)。素材は大体「Protoplasm」「lontano」「よろこびの機械」の順につなげられていて、一ノ瀬さんの作品を時代をさかのぼる形で聞いていくのもなかなか素敵だなあ、と感じました。


とても狭い箱で、床に座布団を敷いてそこに座るタイプだったのでややお尻は疲れましたが、こういうインティメットな空間でのライブは大好きなので、vol.6以降もチェックしていこうと思います。楽しかった。
posted by △ at 11:30| Comment(0) | TrackBack(0) | みみをすます | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月30日

『万葉恋歌』

信長貴富さんの『万葉恋歌』の楽譜を購入。去年の七月の刊行なんですね。今まで買わなかった自分が不思議。

さて、これは万葉集をテキストにしたかなりハードな女声合唱の組曲。一曲はすごく短いですが、難易度はかなり高い。CDの演奏がすばらしいのですが、譜面を見ると裏の苦労がわかってさらに驚くこと間違いなし。

ところどころ他の作曲家の譜面で見たことのある音型もありますが、ちゃんと換骨奪胎されているので大丈夫。信長さんは書法を自分流にアレンジするのが本当にうまい。さすがです。

posted by △ at 09:35| Comment(0) | TrackBack(0) | みみをすます | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『おわりのない海』

信長貴富さんの『おわりのない海』の楽譜を購入。

混声合唱ですが、合唱パートは2段譜。ということで歌い手には比較的易しい曲集です。中学生高校生の合唱コンクールとかで歌われる機会が増えるでしょう。曲も面白いしね。

ただ、ピアノパートは思いのほか難しい。細かいパッセージ、僕は苦手なもんで。でも耳なじみのよい和音しか使われていないんので、弾けたらきっと楽しい。こういう手頃な難易度の曲を書かせたら、やっぱり信長さんにかなうひとはいないよなあ。さすがです、オススメ。

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『二つの月』

『コンサート・ピース・コレクション 二つの月』を購入。新曲ばかりを集めたピアノ曲集です。難易度は高め。『「アヴィニヨンの橋の上で」による変奏曲』が一番面白いかな。これ以外の曲は、耳に「?」が浮かぶような和音が多いし。新曲をチェックしたい人は買ってみるとよいかも。
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2008年04月23日

第38回サントリー音楽賞受賞記念コンサート 東京混声合唱団−新たな合唱の地平を求め続けて−

第38回サントリー音楽賞受賞記念コンサート 東京混声合唱団−新たな合唱の地平(フィールド)を求め続けて−を聴いてきました。

2008/04/22(Tue) 18:20open,19:00start
@サントリーホール大ホール

指揮:田中信昭(A)、松原千振(B)
ピアノ:中嶋香
二十絃箏:吉村七重
尺八:関一郎

マリー・シェーファー:自然の声(B)
西村朗:混声合唱と独奏二十絃箏のための先帝御入水(B)

〈休憩〉
野平一郎:混声合唱のための幻想編曲集『日本のうた』(A)
   ずいずいずっころばし[わらべうた]
   この道[北原白秋 作詞/山田耕筰 作曲]
   想うことはいつも[演劇的組歌曲「悲歌集」よりVI、林望 作詞/野平一郎 作曲]
   卯の花[清元]
柴田南雄:追分節考(A)

アンコール
武満徹(編曲):さくら
本居長世(篠原眞編曲):汽車ポッポ

急にチケットが手に入ったので行ってきました。このコンサート、当たりでした。一切の妥協を許さない現代曲ばかりの集まる曲集にもかかわらず、サービス精神にあふれるパフォーマンスばかり。すばらしい。

マリー・シェーファーの曲は、舞台上と客席、舞台裏に3つの合唱群を配した作品。美しいんだけれどもやっぱり現代的な和音がちりばめられた、ルクレティウスのラテン語のテキストを用いた合唱作品でした。

西村作品では、初めて吉村さんの箏を生で聴きました。すごい。時に立ち上がらんばかりの勢い(本当に立ってた)で箏に覆いかぶさり奏する姿にノックアウト。語りを多用した歌との絡みが絶妙でした。好きな作品。

野平作品は編曲もの。ずいずい〜のコミカルな編曲、この道の難しいけれど美しい和音、ジャジーな想う〜、そして完全に和風な卯の花。卯の花のラストで拍子木を鳴らした合唱団員が拍手を総なめにしていました。

そしてメインの柴田作品。この曲、有名なので独特の指揮法もみんな知っていると思いましたが、知らないいたいです。団扇。フェイントをかけまくる田中氏に心の中で爆笑。シアターピースはこうでなくちゃね。関係ないのですが、この曲は日本の合唱曲史上最も批評性の高い作品です。合唱人なら一度は生で聴いておきたい。

こんなに重いプログラミングのあとに、すばらしいアンコール。思いのほか難しいさくらはなんなくこなし(演奏全体の中で一番音楽的に感動したかも)、最後は振りや汽笛のパフォーマンスもついた汽車ポッポ。硬いのから親しみ易いのまで、レパートリーが実に多彩です。すごい。

改めて東混の演奏を聴いて、やっぱりうまいなあ、と感嘆しました。長三和音をびしっとはめて、一切揺るがないあの感じ、半端ないです。合唱を普段聴かない人を連れて行って、「合唱ってのはこういう風にすごいんだ」と言ってやりたいくらい。

ということで充実した演奏会でした。また聴きに行こうっと。

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トリオ・リベルタ ライヴ at KAMOME

トリオ・リベルタ ライヴ at KAMOMEを聴いてきました。

2008年4月19日(土)open18:15/start19:00
@KAMOME live matters(横浜・関内)

曲目はここで。別の日の公演ですが曲目はほとんど多分一緒のはず。

初めてのライブハウス、初めてのトリオ・リベルタでした。楽しかった。ライブハウスとは言え比較的年齢の高い、落ち着いた人ばかりだったのがよかったのかも。紫煙もくもく、アルコール充満、とかいうの嫌いなんで、ああいう清潔感はよいかも。

演奏は後半に行くに連れてだんだんエキサイトしていくのがよくわかって、楽しかった。がんがん弾かないとね、やっぱり。

開演前、演奏中、終演後に食事ができるのもライブハウスのよさ。クラシックとは違う感じもまたよろし。

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2008年03月19日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 第243回定期演奏会

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 第243回定期演奏会を聴きに行く。

2008年03月14日(金) 18:30open 19:00start
@横浜みなとみらいホール   
指揮者:ハンス=マルティン・シュナイト 

平松英子(ソプラノ)
竹本節子(メゾ・ソプラノ)
福井敬(テノール)
福島明也(バリトン)
神奈川フィル合唱団
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

ブルックナー/ミサ曲第3番へ短調

休憩なしぶっつづけのコンサートでした。長い曲なので、かなり聴くほうも疲れましたが、シュナイトさんの精密かつ重厚な指揮のおかげで、細部にかなり注目しながら聴くことができました。

バイオリンソロが結構多く、石田泰尚氏の美音も聴くことができましたし、今日本で一番脂ののっているテノール、福井さんの素晴らしい歌声も聴くことができました。

全体的に、声楽入りのオーケストラ曲であるにもかかわらずオーケストラに聴きどころが多かったのがよかったかな。どうしても歌う人に注目してしまうので、オケの存在感がちゃんとキープされていることに感心しました。シュナイトマジックです。

ということで一か月の間に3回シュナイト―神奈川フィルの演奏を聴きましたが、とても充実した演奏会月刊でした。神奈川フィル、今後も目が離せません。

最後に補足。演奏前のロビーコンサートもすばらしかったので、演奏者名と曲目をば。

Ob.鈴木 純子
Cl.齋藤 雄介
Fg.石井 淳

イベール/三重奏のための5つの小品
より4曲

木管の機動力、面白い。
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2008年03月08日

『フィルハーモニーの原点』

シュナイト音楽堂シリーズVol.XIII 『フィルハーモニーの原点』を聴く。

2008/03/08(Sat.) 14:30open/15:00start
@神奈川県立音楽堂   
指揮者:ハンス=マルティン・シュナイト
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
曲目:ハイドン/交響曲第82番ハ長調「くま」
   ベートーヴェン/交響曲第6番「田園」

シュナイトさんの田園とあらば聴きに行かねば、ということで行ってきました。

前半のハイドンは落ち着いた演奏。ハイドンって地味なのですが(暴論)、だからこそ細かい部分を丁寧に仕上げることで曲が活きてくるわけで、シュナイトさんの堅実な曲作りが功を奏する(文字通りですね)素敵な演奏でした。

が、しかしそのすばらしさも田園の前ではかすみますね。田園、ちょっとありえないくらい面白かった。みなさんご存知の通り田園は田園風景の曲で、第1楽章はのどかな感じなんですが、弦が主体となって音楽をしかけてきました。音がうねるうねる。エキサイティングな田園なんて(第4楽章ならわかるけど、第1楽章でなんて!)なかなか聴けない。弦のセクションがぐいぐい音楽を持っていくので、聴き手も楽しくて仕方ない。第5楽章も同じように盛り上げるので、全体としてすごくドライブのかかった演奏でした。でも、テンポがはやかったり、浮ついてたりするわけではないんです。シュナイトマジック。シュナイトさんのベートーヴェン、聴きですね。ということで、交響曲2つだけれどもとても充実した演奏会でした。

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2008年02月25日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団第242回定期演奏会

神奈川フィルハーモニー管弦楽団第242回定期演奏会を聴きに行く。プログラムと演奏者は以下の通り。

公演日時 2008年02月22日(金) 19:00 開演
公演場所 横浜みなとみらいホール   
指揮者 金聖響 
共演者 趙静(チョウ・チン)(チェロ) 
演目 ハイドン/交響曲第88番ト長調
    ハイドン/チェロ協奏曲第1番ハ長調
    ベートーヴェン/交響曲第4番変ロ長調作品60

ハイドンのシンフォニー88番は短いながらもぎゅっと詰まった曲でした。ソロ・コンマスの石田さんが相変わらず音楽をぐんぐん引っ張っていましたねえ(笑)。

ハイドンのチェロコンチェルト1番。ソロの趙さんは、自分が演奏しないときも音楽に合わせて体を動かしていました。彼女自身の演奏は、内に秘めた感じのエネルギーを感じさせるもの。オーケストラと対峙している感じでしたね。

オーケストラが最も生き生きと演奏していたのはベートーベンのシンフォニー4番。この曲に限らずなんですが、金氏の指揮は、かなりくっきりと音楽の盛り上がりや聴かせどころを作るのですが、かといって爆演(という名のはっちゃけ)にならず、ちゃんと音楽をコントロールしてセーブしてるんですよね。現代的な感覚と古典に対するオーセンティックな教養が同居した感じの音楽づくり。初めて彼の指揮する曲をちゃんと聴きましたが、収穫でした。彼の振る5番や6番も、ブラームスなんかも聴いてみたいです。

あと、金氏の指揮は、見た目がすごくわかりやすかったです。ああいう指揮のヴィジュアルも好きだなあ。

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2008年02月19日

『Motus Poiesis』

鈴木輝昭さんの『Motus Poiesis』を購入。鈴木さんのピアノソロの曲が初めて出版されるわけですから、チェックしないわけにはいきません(笑)。

ゆっくりさらって弾いてみて、あまりの輝昭臭に愕然(笑)。そうそう、鈴木さんってこういう曲想好きだよね、という感じで、うれしくなってしまいました。この曲をピアノパートにした合唱曲とか作れそう(笑)。いつか一般音源が出ないかな…だって僕にはこの曲は弾きこなせないもん。

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2008年02月12日

『三善晃作品集』

カメラータ・コンテンポラリー・アーカイヴズ『三善晃作品集』を購入。カメラータが自社音源を用いて各作曲家別のアンソロジーを作りました。一枚1050円という廉価版ですが、はっきり言って、このシリーズ自体がオススメです。ここから4回シリーズで僕が購入したものを紹介します。

まずは三善晃作品集。「かごめかごめ」をモチーフにした大傑作「響紋」の二つの音源で室内楽作品と邦楽作品を挟む贅沢なつくり。「響紋」のすばらしさは言うまでもないのですが(「現代音楽って怖い」と言う人がいたら、黙ってこの曲を聴かせて「怖いことには意味がある」と説得すればよい、というくらいある意味ポピュラーな名曲)、ここではあえてヴァイオリン・ソナタの分かりやすいが斬新でしかも緻密な書法を強く推薦したい。初期の作品だけあって、楽式的にも明快なのですが、それでも三善氏の新しさがちゃんとあるんです。ああ、天才は若い頃から天才なのです。オススメ。

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『吉松隆作品集』

カメラータ・コンテンポラリー・アーカイヴズ『吉松隆作品集』を購入。

吉松隆さんに関しては、僕もこのブログでさんざんCDを取り上げているので、言うまでもないのですが、とにかくわかりやすくて美しい曲を書く、あるいはノリノリでノリノリでしかたない曲を書く方です。ところが初期の頃は比較的に「現代音楽っぽい」書法も取り入れていて、このCDでもその辺りが聴き所だったりします。例えば現在では破棄されている「二重人格者へのオード」とかね。

個人的にはやはりファゴット協奏曲のドライブ感が捨て難い。吉松さんって協奏曲を書くのがうまい。聞き惚れます。ということで、オススメ。

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『西村朗作品集』

カメラータ・コンテンポラリー・アーカイヴズ『西村朗作品集』を購入。

西村さんのオーケストラの曲が3つ収められており、それぞれ女声合唱、篳篥、ファゴットの協奏曲的な色合いをもった曲(あるいは協奏曲そのもの)です。

西村さんは、編成の大きなオーケストラの曲において、とにかく今まで誰も聴いたことのない爆発的な音響を創造するのに長けた人です。僕も生で『二台のピアノと管弦楽のヘテロフォニー』を聴いた時は本当にたまげた。このCDも、そういう色彩がかなり強いです。今ほどアジアに傾倒していない分、音響が生のまま響いてくる感じが楽しめます。

個人的には篳篥を取り上げた『太陽の臍』が好き。篳篥って、一本で世界そのものと対峙してしまうような力強さを秘めてますよね。協奏曲にふさわしい楽器だと思う。ということで、オススメ。

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『新実徳英作品集』

カメラータ・コンテンポラリー・アーカイヴズ『新実徳英作品集』を購入。いやあ、このCDにはやられました。オススメ。

合唱ありの管弦楽作品ということで、とりあえずチェックしてみた『交響曲第2番』にびっくり。あまりに明快な和声、フリージャズのように複雑なモチーフ、圧倒的な疾走感による管弦楽の一大タペストリー。しかしながらこの曲、恐ろしく演奏が難しい。というのもかなり速い7拍子が効果的に使われているから。再演の機会がないのもそのためでしょう。でもはっきり言って、新実さんの管弦楽の作品の中で、この曲が埋もれているのが全く理解できないくらいすばらしい作品。絶対再演した方がいいって、この曲。ほんと、すばらしいから。

ということで、「まとわりつき」が苦手、白青みたいなわかりやすい曲が好き、というタイプの新実フリークから、新実初体験の人、僕のような「まとわりつき」愛好者まで、みんなが楽しめるCDです。いやあ、すばらしい!オススメ。

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『吹奏楽のための「ゴシック」(ニュー・オリジナル・コレクションVol.3) 』

『吹奏楽のための「ゴシック」(ニュー・オリジナル・コレクションVol.3) 』を購入。日本人作曲家の新曲ばかりをレコーディングした、大変貴重なシリーズの最新作です。

どの曲もおもしろく、また演奏もすばらしいのですが、ここではタイトル曲でもある、木下さんの『ゴシック』について語りたい。高音でキリキリしがちなクラリネットの音色、という吹奏楽の定石を拒絶し、木下さんの中にある全く独自の美意識から生まれたオーケストレーションは絶品。また、空間がねじ曲がってしまうかのような大胆な曲想も、単なる「現代音楽」的難しさとは全く別の意味でとても快感。10分弱の作品であるにもかかわらず、聴いていて全く飽きません。すごい、すごすぎる。この曲のためにだけでも、このCDを買う価値はあった。木下さんが吹奏楽のフィールドに復帰したことを、何よりも、何よりも祝福したい。木下さんにはしばらく吹奏楽の作品を重点的に書いてほしいです。合唱人としてはこんなこと言っちゃいけないのかもしれないけど(汗)。

ということで、強く、強くオススメ。

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2008年02月11日

『BLUE 女声合唱と打楽器のための』

木下牧子さんの『BLUE 女声合唱と打楽器のための』の楽譜を購入。

ビブラフォンやマリンバなど、音の大きくない打楽器ばかりを使って、女声合唱と組み合わせることで実に幻想的な雰囲気を醸し出す作品。僕は実演も聴いたことがあるし、CDも持っているのですが、楽譜を見て改めてその書法の美しさに感動しました。木下さんが書くと、複雑な和音も「不協和音」ではなく、あくまで「幻想的な和音」になるからすごい。一切揺るぎのない美意識にノックアウトされました。

あと、浄書も多分木下さんご本人がなさったのでしょうが、とにかく美しい。見やすい楽譜=よい曲、という経験則はやっぱり成り立っています。う〜ん、どこから見ても隙のない楽譜。感嘆。

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『たまごをもって家出する』

野村誠さんの『たまごをもって家出する』の楽譜を購入。

向井山朋子さんのCDを聴いた時はとてもラブリーな曲だな、と思ったのですが、実際にさらってみてあまりの難しさに仰天。三段譜あり、極端な跳躍ありで、僕のようなアマチュアピアニストにはとても歯が立ちません。う〜ん、でも悔しい。いつか弾けるようになりたい。決意表明だけしておきます、はい。う〜ん、悔しいなあ、悔しいなあ。

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2008年02月04日

『三善晃 レクイエム』

『三善晃 レクイエム』を購入。曲目と演奏者は以下のとおり。

1-3. レクイエム Requiem (1971)
(作詞:テキスト:上野壮夫、三好十郎、秋山 清、中野重治、金子光晴、信本広夫 二飛曹、林 市造 海軍少尉、上西徳英 一飛曹、松永篤雄 二飛曹、小薬 武 飛曹長、石垣りん、黒田喜夫、田中予始子、宗 左近 作曲:三善 晃)
演奏者:指揮:外山雄三 日本フィルハーモニー交響楽団 日本プロ合唱団連合 合唱指揮:田中信昭 合唱指揮協力:増田順平

4.混声六部合唱、尺八、打楽器、十七絃のための「変化嘆詠」 ―「一休諸国物語図絵」より Hengetanei (1975)
(作詞:テキスト:作者不詳 作曲:三善 晃)
演奏者:指揮:田中信昭 東京混声合唱団 尺八:北原篁山 十七絃:高畑美登子 打楽器:百瀬和紀 鼓:堅田喜三久

5-8.混声合唱組曲「四季に」 For Four Seasons (1966)
(作詞:詩:福田万里子 作曲:三善 晃)
演奏者:指揮:田中信昭 東京混声合唱団

9-11. ピアノ・ソナタ(Sonate pour Piano (1958-1960))
(作曲:三善 晃)
演奏者:ピアノ:田原富子

レクイエムに関してはこの音源は初CD化だそうで、確かに今までのバージョンよりも打楽器や金管楽器の音色がはっきりと拾われているように感じました。輪郭の見える演奏(と録音)、という感じでしたね。

そして僕が強く薦めたいのがピアノ・ソナタ。これ、かなり奇跡的な名演だと思います。初期の三善作品はアレグロの快活さが持ち味の曲が多く、このピアノソナタもそういう側面が強い曲なのですが、田原さんはすばらしい技術でもって疾走感あふれる演奏をしてくれています。これは確かにCD化する価値があるというもの。すばらしいです。ということで、オススメ。
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『にほんのうた 第一集』

『にほんのうた 第一集』を購入。坂本龍一さんが中心となって立ち上げたcommonsのプロジェクトですね。

どの曲も素晴らしく(「ちいさい秋みつけた」とか、「埴生の宿」とか)、強く強くオススメなのですが、一応このブログではJ-PopよりのCDについては書かない、という自分の中での取り決めがあるので、クラシック寄りの情報を一つ。大友良英さんとカヒミ・カリィさんの「からたちの花」のトラックには、笙奏者の石川高さんが参加しています!彼の演奏を生で聞いたこともあるんですが、素敵なんですよねえ。空気のざわめきのなかからすーっと出てきて空気のざわめきの中に消えていく感じ。ということで、石川さんの笙に注目してみてください。
posted by △ at 10:38| Comment(0) | TrackBack(0) | みみをすます | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする